PMOはマネジメントでプロジェクトを正しい道へ推進するとともに、リーダーとしての資質が問われる場面があります。
例えば、プロジェクト全体の進捗に対する指示出しや開発ベンダ(メンバー)の指揮取りなど、先導し意思決定する瞬間です。
また、PMOはプロジェクトの進捗状況を監視し、プロジェクトマネージャーと協力して、遅れや問題を解決するための戦略を立てます。
この記事では、リーダーとしてのPMOに必要な要素を記載します。
リーダーの資質
リーダーの資質とは、人を指導・管理し、組織やチームを成功に導くための能力や特性のことを指します。
必要なリーダーの資質とPMOに関連する点は下記の通りです。
問題解決能力
リーダーは、困難な問題に直面した場合に、創造的かつ効果的な解決策を見出すことができます。
PMOは、ITシステムを扱う上で、理不尽な要求や実現が難しい場面に出くわすことが多いです。そのため、どうして実現できないのか説明をする必要があります。
また、お客様とお互いの妥協案として暫定の解決策を示す時も多々出てきます。
意思決定能力
リーダーは、迅速かつ正確な判断を下し、困難な決断をすることができます。
PMOは、プロジェクトマネージャーに任される役割が大きい場合には、決断する範囲が大きいです。
リーダーとして任されるPMOはプロジェクトマネージャーがいても、決定したのは自分だと責任の所在が向くことがあります。
また、問題が発生した場合、限られた工数でどの範囲まで影響調査を開発ベンダに依頼するか、何をやって何をやらないかの取捨選択ができる能力が必要になります。
コミュニケーション能力
リーダーは、明確で適切なコミュニケーションを行い、周囲の人々を理解し、影響力を持つことができます。
PMOは、ITの知識がないお客様やITの知識がありまくりのエンジニアの間に挟まれ、業務を進める上で認識齟齬のないように調整する必要があります。
お客様やエンジニアが当たり前に使う業務用語やIT知識は間違って使用しないよう気をつける必要があります。
調べてわかるものなら良いのですが、現場で使用されているものは実際に意味を聞いてみないとわからない部分が多いです。
そのため、確認や指示出しと会話は必須であり、円滑なコミュニケーション能力が求められます。
モチベーション能力
リーダーは、チームメンバーのモチベーションを高め、彼らを目標達成に向けて導くことができます。
PMOは、プロジェクト完遂のための支援として入ることが多いため、開発ベンダや他の管理メンバーと日々前向きなコミュニケーション取る必要があります。
前向きなコミュニケーションとは、設計工程で気づけてよかったロジックの誤りや開発ベンダがソースを解析した結果、早期段階で問題を顕在化できたことに対し、「この調子でいきましょう!」と指揮を上げていくといったことです。
障害や進捗が遅れていることだけに対して指摘を投げて怒ってばかりのPMOはあまりリーダーとしての役割は期待できないかもしれません。
組織能力
リーダーは、資源を最適化し、タスクを適切に分配し、組織を効率的に運営することができます。
PMOは、プロジェクトの進捗や開発ベンダの進捗を常にチェックしています。そのため、進捗が遅れそうなタスクに対し、いち早く察知し適切に対処する必要があります。
全体を俯瞰的に見ることができるのはPMOの特権です。プロジェクトマネージャーも確認はしますが、業務に追われすぎて一人ひとりの状況を確認できていないことほとんどです。
全体あるいは一人ひとりの作業量を確認し、タスクを抱えている人がいれば誰かに割り振ることはできないか?はたまた休日を使ってお願いできないか?と言った振り方の提案が必要となる時があります。
どこにどのように人を回したら効率よく回るのか、マネージャーや開発リーダー任せではなく、俯瞰的に確認できるPMOの目線から提案しましょう。
まとめ
いかがでしたでしょうか。今回はPMOとしてリーダーの資質が問われる場面をもとに記事を書きました。
ただ、PMOの種類は多様なため、リーダーとしてではなく、「参謀として内部で作成を練ってくれ!」と戦略思考の軍師タイプになることもあります。
その場合でも、自分から率先して役割を全うする面においては、ある種リーダーとしての資質にも繋がるのではないでしょうか?
マインドは自分がプロジェクトの要であり、推進する立場でいきましょう。
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