本記事では、PMOにはどのような人が向いているのか、私自身のPMO経験を元にご紹介していきます。
PMOを目指したい!という方はどれかは該当するのではないでしょうか?
PMOに向いている人
物事を率先してやれる人
PMOの役割には、リーダーシップを発揮し、プロジェクトマネージャーを支援することが含まれます。PMOには多数のプロジェクトが関わってくるため、リーダーシップのスキルが必要です。
リーダーの資質に関してはこちらの記事で取り上げています。
人や物を管理するのが好き
PMOには、プロジェクトマネジャーのサポートやトレーニング、プロジェクトポートフォリオの管理など、プロジェクト管理に関する知識や経験が必要です。
ただ、注意して頂きたいのが、頭ごなしにミスや進捗の遅れを咎めることは管理とは別物です。
どのように諭せばその人は改善されるのか、他の作業量が厳しいのか等冷静に物事を見極める能力も必要となります。
分析力
PMOは、プロジェクトの予算、リソース、期日など、多数のデータを扱うことがあります。データを収集し、分析する能力があると、PMOの役割を遂行するのに役立ちます。
発生した障害や進捗の遅れや前倒しで進んでいる理由などその都度分析して改善しながら走り続ける必要があります。
世の中には様々な分析手法があるため、そのようなことを調べて実践できる人は良いですね。
分析結果を説明するには論理的な思考も必要となります。
柔軟性
PMOは、プロジェクトの進捗状況に合わせて、戦略やプロセスを変更する必要がある場合があります。柔軟性を持って、新しい状況にうまく対応することができる人が、PMOに向いています。
PMOをしていると、障害やトラブルといった予期していない事象とは隣り合わせです。そのような事象が発生した際、どこでスケジュールの遅れを取り戻すのか、どのようにお客様に説明するか即時に判断する必要があります。
また、1つの事象に対し、各部署や役職への説明方法もそれぞれ考えることもあります。
例えば、Webアプリのログイン画面でログインボタンを押しても画面遷移しない障害が発生したとします。ITに詳しいプロジェクトマネージャーやエンジニアへの説明は「ログイン画面でログインボタンを押しても画面遷移できない」と伝えれば良いです。その事象だけでざっくりと影響の規模が大きいと予想できます。
しかし、ITに詳しくないお客様の場合は「画面遷移」という言葉がそもそもよく分かりません。そしてそれがどれほど影響を及ぼすのかもすぐわからない場合があります。
ですので、この場合はお客様にはまず「ログイン画面で発生した障害により、現在ログインできないため、全画面に影響を及ぼします。」くらいの粒度で説明する必要する必要があります。障害を修正するエンジニアにとっては具体的な原因が必要ですが、お客様には業務にどのような影響があるかが大事なため、説明方法を柔軟に変える必要があります。
これは難しくもあり、面白いところです。
対話力
PMOは、企業内の複数の部門とやりとりを行うことが多いため、優れたコミュニケーションスキルが必要です。プロジェクトの状況や進捗状況をわかりやすく伝えることが重要です。
優れたコミュニケーションスキルとは、ただ会話するだけではなく、システムの仕様や知識を理解した上で、相互に認識の齟齬が生まれないような会話です。
これは一見すると難しそうですが、案外単純な話で、相手が疑問に思う専門的なことを答えることができれば良いです。
答えられるということは、その知識や経験があるということです。逆に答えられないことは知識を学ぶチャンスです。
知識と経験が増えるほど、視野が広がり、疑問に答えるだけではなく、こちらから疑問点をついたり提案もできるようになっていきます。
キャッチアップ力
PMOを担当する際は、触れたことのない言語や初めてみるシステムの構造、詳しくない業界知識に出会うことが多いです。そのため、新しいものが出てきた時、すぐ仕組みを把握して迅速に業務へ携わる必要があります。
私が思うに、このキャッチアップ力はどの仕事においても求められるものだと思います。ただ、業務を早く吸収して自分のものにするぞ!という意識があるかないかで短期間でも雲泥の差となることは間違いなしです。
PMOをしていると、お客様と業界用語が飛び交うことが頻繁にあります。そのため、私自身、担当したプロジェクトはシステムの仕様理解もそうですが、業界自体の用語でしたり、やったことのない業務の流れを書き出してみたりすることで理解度を早めています。
仕様や業務についてはプロジェクトマネージャーより詳しくなる勢いがあると重宝されますね。仕様や業務フローはまずこの人に聞こう!となってもらえると仕事自体も楽しくなってきます。
コメント